誠意

私は自分の名前がとても好き
真理子
でも、親は私を愛称で呼ぶ
私はその呼ばれ方が嫌い
友達はニックネームで呼ぶ
それも嫌い
結婚前に付き合っていた人達も何故か
私の名前を呼ばなかった
「ねぇ」とか「ちょと」とか「あの」とか
結婚しても夫は愛称か「ねぇ」とか「お前」で
妹達も友達のご主人達もみな、名前を呼んでいた
私だけが名前を呼ばれずにいた
私は死ぬまで誰からも、名前を呼ばれる事が無いのかと
絶望に似た悲しみを感じていた

体の異変を知り、苦しんでいた時
Franと出会い彼はいつもMarikoと私の名前を呼んだ
“Hello Mariko^^”  “How are you Mariko ?” 
いつでも、名前で呼んでくれた
そんな或る日、彼が「漢字を教えてまりこってどうやって書くの?」と聞いてきた
私は驚いて「Fran 見えるの?」と聞いた
彼はスイスに暮らすフランス人 どこのPCを使っているかは知らないが
日本語が見えると言った
私は「眞理子」どういう訳か父は古い字が好きで「眞」は本来はこの字を使う
彼は直ぐに 「眞理子」と打ち返してきた

そして始めて届いた彼の手紙には
 愛してる 僕のばか眞理子 そう下手な日本語で大きく書かれていた
愛する女の名前は本当の名前で書きたい
そう思った彼の優しさと愛情と誠意だった
彼の手紙に涙が溢れた・・・・
彼は悪いだけの人じゃない
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by GarnetMoonNight | 2006-05-26 07:08